「算定基礎届」のもれに注意

7月1日(水)~10日(金)は、社会保険の「被保険者報酬月額算定基礎届」の提出時期です。
報酬月額の算定にあたっては、諸手当や現物支給のもれがないように注意しましょう。

基礎算定届の具体的な手続き

社会保険料の計算の基礎になる標準報酬月額は、毎年7月1日現在の被保険者全員を対象に、4月、5月、6月に支払った給与等の平均額をもとに、新たな標準報酬月額を算定し、「算定基礎届」を年金事務所や健康保険組合に提出します。これを「定時決定」といいます。新しい保険料は9月分(10月納付分)から翌年8月分まで適用になります。

 

標準報酬月月の算定にあたって報酬になるもの

標準報酬月額は、毎月の報酬によって算定されますが、報酬には、基本給のほか、通勤手当、約付き手当、家族手当、住宅手当、超過勤務手当等の諸手当や現物支給のものなど労務の対価となるすべてのものが含まれます。

報酬月額の算定にあたっては、現物支給されるものや超過勤務手当(残業代)のもれがよくありますので、注意しましょう。

報酬になるもの

  • 基本給(月給、週給、日給など)
  • 諸手当(残業手当、住宅手当、家族手当、約付手当、勤務地手当、宿直手当、皆勤手当など)
  • 通勤手当
  • 年4回以上の賞与

     [現物で支給されるもの]

  • 通勤定期券、回数乗車券
  • 食事(注)、食券など(標準価格の2/3以上を徴収する場合を除く)
  • 社宅、寮など(標準価格以上を徴収する場合を除く)
  • 衣服(制服・作業服等の勤務服を除く)
  • 自社製品

●報酬にならないもの

  • 解雇予告手当、退職手当、結婚祝金、災害見舞金、病気見舞金など
  • 年金、恩給、健康保険の傷病手当金、労災保険の休業補償給付など
  • 家賃、地代、預金利子、株主配当金など
  • 大入袋など
  • 出張旅費など
  • 賞与等(年3回以下支給のもの)

(注)平成27年4月1日から、栃木県を除く都道府県において、「食事」の現物支給額が変更になっています。

 

 

社会保険の未納対策が強化される!

年金事務所では、算定基礎届の提出時期に4~5年に1回、来所調査を行い、社会保険の加入もれや社会保険料の金額が適正に計算されているか等をチェックしています。

今春から、国税庁のデータを活用して、社会保険の未加入調査がより強化されたように、マイナンバー制度の開始に伴って、未納対策がより強化されることが予想されます。

マイナンバーと法人番号を活用すれば、負担能力があるにも関わらず保険料を納めていない企業の特定が迅速に行えるため、財産差し押さえなどの保険料の強制徴収への対応がやりやすくなると新聞でも報じられています(日本経済新聞2015年4月5日付)。

きちんと納めている企業でも、適正な報酬額の届出が行われているかどうかなどについて、これまで以上に厳しいチェックが入ることも予想されます。

マイナンバーと社会保険(健康保険、厚生年金保険)との連動(各種届出とマイナンバーとの対応、国税庁や地方自治体などとの情報連携)は平成29年1月から開始される予定です。