残業時間の削減に取り組もう

残業時間の削減に取り組もう

制度導入だけでなく業務内容の見直しも必要

品川社長:
「ノー残業デー」や「残業の事前承認」の導入が多いようだね。
上野課長:
それでも、他の曜日の残業が増えたり、自宅に仕事を持ち帰っていたら意味がありませんよね。
品川社長:
繁忙期や急な注文への対応などがあったときはやむを得ないとしても、日常的に残業が発生している現状には、何らかの原因があるはずだ。その原因もわからないまま、ノー残業デーなどの制度だけを導入してもうまくいかないだろうな。業務量を減らして、売上まで減ったら意味がないしあ。
上野課長:
残業が発生する原因を具体的に調べないとだめですね。(図表1)
品川社長:
残業の発生原因は一つではなく、様々な理由や非効率なやり方などがあるかもしれないね。それをできることから一つひとつ改善して、無駄をなくして業務の質を上げることが大切だね。
上野課長:
成功例を調べて齢 ̄業務内容を見直して、課題を改善しながら、業務の効率化をはかっているようです。その過程のなかで、従業員の意識も変わっていくようですね。
品川社長:
よし、うちでも-業務改善を進めながら、少しずつ削減していくことにしよう。
なぜ、残業が多いのか(製造業の例)

残業時間の削減に取り組もう

残業時間の削減に取り組もう

残業代は経営者にとって頭の痛い問題です。他社の残業時間の削減への取り組み事例も参考にしてみてはいかがでしょうか。

残業時間の削減を検討している品川工業では、他社の取り組みを参考にすることにしました。

工夫改善で残業時間を削減できないか?

上野課長:
いやー、残業削減といってもなかなか減りませんね。
品川社長:
「残業削減!」を呼びかけているが、なかなか減らないなあ。
上野課長:
この間も、工場長や現場の者から「忙しいから無理です!」と言われてしまいました。
品川社長:
仕事が減っているにもかかわらず、残業代が増えている状態は改善しなければだめだぞ。
上野課長:
それで、残業削減の事例を調べてみたんですよ。

上野課長は、参考となる中小企業の事例を調べ、品川社長に報告しました。

事例1 従業員自身が週1日の「ノー残業デー」を設定

運送業A社(社員28名)では、全社一斉の定時退社日(ノー残業デー)ではなく従業員ごとの定時退社日を週1日実施しています。
毎月の勤務シフト表を作成する際に、従業員が定時退社日を決めます。この方法だと、従業員の実情を反映した対応が可能となるため、残業削減がしやすいということです。従業員も、自分で決めた定時退社日を守るため、効率的に業務を進めることを意識しはじめるようです。
運送業務は、出荷状況や交通事情などによって残業が発生してしまうことが多いため、出荷状況や交通事情に合わせて柔軟な勤務時間にできないか、さらに工夫改善に取り組んでいるそうです。

事例2 残業の事前承認により残業時間を削減

自動車部品製造業M社(社員60名)では、残業を事前承認制することで、ダラダラ残業や付き合い残業をなくすようにしました。事前承認制とは、上司に事前に残業の申告をして承認を得る仕組みです。承認なく残業をしている場合は、注意・指導しているようです。これにより、極端に残業時間の多い従業員はいなくなったほか、休日出勤をする従業員も減少傾向にあります。
また、機械設備の故障・トラブル時に業務が停滞することが残業の要因の一つであることがわかってきました。
対策として、機械設備を自社製作し、故障やトラブルに対して自社で対応できるように進めています。
※事例1、2「厚生労働省 中小事業主に役立つ時間外労働削減の事例集」をもとに作成しています。

注目される住宅取得等(マイホーム)資金の贈与税の非課税措置

注目される住宅取得等(マイホーム)資金の贈与税の非課税措置

住宅ローン減税と併せて利用することもできる

マイホームの取得に関連した減税措置には、住宅ローンの残高に応じて所得税額を控除する住宅ローン減税もあり、マイホーム資金の贈与の特例と併せて利用することが可能です。
例えば、親や祖父母からマイホーム資金の援助を受けて、マイホーム資金の贈与の特例を利用し、さらに住宅ローンを組むような場合に、住宅ローン減税で所得税を軽減するこ
とができます。(図表4)

住宅ローン減税の注意点

1.居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除など他の特例の適用を受けている場合には、住宅ローン控除の適用は受けられません。
2.住宅ローン控除は年末残高に対して控除額が計算されるため、繰り上げ返済を行った場合には、控除額も減少します。
3.親からのマイホーム資金の贈与額と住宅ローンの合計額が住宅の購入額を上回るようなことがないようにしましょう。
平成24年にマイホーム資金の贈与の特例と住宅ローン控除を利用
相続時精算課税制度との併用で非課税限度額が大きくなる

マイホーム資金の贈与の特例は、相続時精算課税制度と併せて利用することができます。
併用する場合、マイホーム資金の贈与の特例(最大1,500万円)に加えて、父と母それぞれから2,500万円まで贈与税が非課税になります(2,500万円を超えた金額には一律20%が課税されます)。(図表5)
ただし、相続時精算課税制度の利用は、子どもが親からマイホーム資金の贈与を受けた場合に限られます。また、相続時精算課税制度を利用すると、贈与税の基礎控除額110万円を控除でき.なくなるほか、.その他のデメリットもあるので、利用にあたっては、必ず税理士と相談しましょう。
平成24年に父から5,000万円の贈与を受け、マイホーム資金の贈与の特例

注目される住宅取得等(マイホーム)資金の贈与税の非課税措置

注目される住宅取得等(マイホーム)資金の贈与税の非課税措置

平成24年度の税制改正において、親などから住宅取得等資金(以下マイホーム資金)を贈与された場合の贈与税の非課税措置が拡充・延長されました(平成26年末まで)。相続税の増税がささやかれる中、この制度の利用を検討する人が増えているようです。

平成24年末までの贈与なら最大1,610万円まで非課税

親や祖父母が、子供や孫のために、結婚やマイカー購入などの資金を援助(贈与)すると、資金をもらった子供や孫には、贈与税がかかります(贈与税の基礎控除額110万円までは非課税)。
ところが、マイホーム資金を援助する場合には、一定の要件を満たせば、一定額までの贈与税が非課税になる特例があります(マイホーム資金の贈与の特例)。(図表1)
今回の改正で、従来の一般住宅を対象とする特例のほか、省エネ・耐震住宅※1を取得した場合の特例が創設され1,500万円の非課税枠が設けられました。(図表2)

この特例措置は平成26年末までですが、非課税限度額は毎年、逓減していきます(図表3)
なお、この制度を適用するには贈与税の申告が必要です(贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに申告する)。
1省エネ・耐震住宅とは、生活用のエネルギー使用量が削減できる、または耐震性能が高いと認められる住宅として指定確認検査機関などが証明を行った住宅をいいます。
マイホーム資金の贈与の特例の適用要件

改止雇用保険法のポイントは

改止雇用保険法のポイントは

雇用保険法が改正されたそうですが、そのポイントを教えてください。ほかにも労務管理関係で注意すべき法改正等があれば教えてください。(製造業)

改止雇用保険法が成立しました。一番のポイントは、失業手当の給付日数を延ばすなどの暫定措置を2年間(平成25年度末まで)延長することが決まったことです。もともと措置期限は今年3月未まででしたが、厳しい雇用状況を踏まえて延長に踏み切ったわけです。その暫定措置の詳細は以下のとおりです。

【再就職困難者の延長給付措置】

解雇・倒産・雇い止めによる離職者について、年齢や地域を踏まえて特に就職が国難と認められる場合に給付日数を最大60日延長する措置。

再就職の支援が必要と公共職業安定所長が個人別に認定して給付口数を延長します。

【特定理由離職者の給付日数拡充】

雇い止めによる離職者の給付日数(90~150日)を解雇・倒産による離職者の給付日数(90~330日)並みにする措置。

【特別会計について】

失業等給付の積立金から、雇用調整助成金の支山のために必要な額の借り入れを吋能とする措置。特別会計の雇用勘定に失業給付積立金を積み立てているうちの中から、雇用調整助成金の財源として借り入れができるわけです。

【雇用保険料率の引き下げ】

失業手当に充てる雇用保険の料率を貸金の1・0%(労使前半)に引き卜げる措置。つまり「一般の事業」「農林水産業・清酒製造業」「建設業」の3区分において、前年度から1000分の2 (事業主負担分、従業員負担分それぞれ1000分の1ずつ)、法定の下限まで引き卜げられることになります。

改正育児・介護休業法にも注意

さて、雇用保険料率が引き下げになるという事業主・従業員に配慮したかたちで雇用保険法が改正された一方で、平成24年7月1日から「改正育児・介護休業法」が完全実施されて中小企業の負担が増します。この点についてもぜひ注意してください。

これまで常時100人以下の従業員を使用する事業主は適用が猶予されてきましたが、

①3歳未満の子を養育する従業員が希望すれば利用可能な短時間勤務制度の設定
②3歳未満の子を養育する従業員が申し出た場合の所定労働時間を超える労働時間(残業)の制限
③要介護状態にある家族の世話をする従業員が申し出をした場合の1日単位での介護休暇の取得(対象家族が1人の場合年5日、2人以上の場合10日)が義務化されることになります。

なお①の短時間勤務制度は単に運用されているだけでは不分です。その手続きが就業規則に規定され、制度化されていなければなりません。

また②の所定労働時間を超える労働の制限、および③の介護休暇の取得については、その導入の際には事前に就業規則への記載が要件となるので、規定の変更が必要です。

育児・介護休業法の完全実施導入により、労務管理等の事務処理負担は増加しますが、ワーク・ライフ・バランスを踏まえた雇用環境を整備することで、事業主側にも大きなメリットがあります。これまで出産を機に退職していた社員を、育児休業取得後も短時間出勤制度で職場復帰させて能力を発揮してもらえれば、採用から投資してきた育成費用を無駄にすることなく「使える人材」を定着させることができるからです。

中小企業「夏季賞与」の相場

中小企業「夏季賞与」の相場

円高の進行で経営環境は厳しですが、今年も夏季賞与を支給したいと考えています。中小企業の相場はどれくらいなりそうか教えてください。(機械部品メーカー)

わが国では従業員の賞与・一時金は基本的に企業業績に従って支払われます。そこでマクロ的な業績動向を、財務省が四半期ごとに公表している「法人企業統計調査」によってみてみましょう。それによれば、全産業ベースの経常利益は、2012年4~6月期以降前年割れとなっており、昨年10~12月期には前年同別比10・3%のマイナスです。業種別には製造業が同21・5%減とマイナス幅が大きく、電気機械、情報通信機械など、エレクトロニクス産業の減益が目立っています。

こうした背景としては、円高の進行や海外景気の減速を指摘できます。昨年夏以降、ギリシャの国家債務問題を契機に欧州経済が調整局面入りし、中国経済も沿海部を中心に減速傾向にあります。さらに円高が進み、輸出産業にとっては大きな痛手となりました。とくにエレクトロニクス産業では、韓国企業などの躍進により国際競争力が相対的に低下しており、テレビ事業などで大幅な赤字を計上しました。

過去のボーナスの伸び率と企業業績の関係をみると、経常利益伸び率がおおむね半年程度のラグを伴ってボーナスに影響しています(従って、今夏のボーナスは、昨年10~12月期ごろの企業業績の影響を強く受けることになります。すでにみたように、製造業を中心に経常利益は前年割れであり、ボーナスについても前年比マイナスになるものとみられます。

ちなみに経団連が今年5月末時点で集計した大手企業の2012年夏季賞与・一時金妥結額(第1回集計)は、前年比▲3・54%となっています。業種別には、製造某が▲4・10%、非製造業が▲2・03%です。

では、中小企業の相場についてはどうなるでしょうか。前日の財務省「法人企業統計調査」で、企業規模別の利益動向をみると、上場企業が多い資本金10億円の大企業の経常利益率が昨年10~12月期に前年同期比16・9%減となっているのに対し、資本金1000万円から1億円の中小企業は6・2%減とマイナス幅が小さくなっています。これは、中小企業は業種でみて非製造業のウエートが高いためです。昨年後半は、輸出環境が厳しく製造業の業績が大きく悪化しました。一方、複興需要や個人消費の持ち前Lで内需は意外に底堅く、非製造業の業績は比較的堅調に推移しました。

以上を念頭に、昨年夏の賞与の実績を厚生労働省「毎月勤労統計」ベースでみると、従業員30~99人企業の伸び率が0・0%であったのに対し、500人以上企業は+1・8%と、中小が大手をF回っていました。これは当時の業績の違いによるものであり、今年については中小企業の方が業績は底堅いことを踏まえれば、中小企業の夏季賞与の相場は前年割れとなることが予想されるにしても、マイナス帖は大手よりも小さいものにとどまると見込まれます。

もっとも、これはあくまで「平均値」に過ぎません。近年、企業間の業績格差は拡大傾向にあり、個人による支給額の格差も大きくなっています。ちなみに総務省「家計調査」によれば、年収上位20%の世帯の平均賞与と下位20%の世帯の倍率をみると、拡人傾向にあります。90年代前半には5~6倍であったものが、最近は8倍程度になっています。そうした意味では、各企業は、世間相場は世間相場として参考にしつつ、ボーナスの持つメッセージ性を考慮して、最終的な個々人の支給額を決めていくことが重要といえるでしょう。

決算書は経営のカルテ②

決算書は経営のカルテ② 一貸借対照表と資金繰り-

貸借対照表(バランスシート)と聞くだけで、顔をしかめる人もいるようですが、決して難しく考える必要はありません。貸借対照表から、短期的な入金と支払いの予定など資金繰りの現状を見ることができます。

貸借対照表を経営に生かしていますか?

多望社長は、財務の話が苦手ですが、顧問会計事務所の所長が来たので、気になることを聞いてみました。

多望:
最近、資金繰りが苦しくなってきているんですが……。
所長:
資金繰りの現状は、貸借対照表からも掴むことができるんですよ。ちゃんと見ていらっしゃいますか? 多望:どうも財務は苦手で……。
所長:
貸借対照表の借方にある流動資産を見てください。(図表1)
この流動資産には、現預金をはじめ、短期的(1年以内)に現金化する受取手形や売掛金などの売上債権と商品や製品などの在庫(たな卸資産)があります。 どうやら、御社の場合、売上債権や在庫が多すぎるようですね。
売掛金や在庫が増えると資金繰りが苦しくなる

多望:
短期でお金に変わるのなら、流動資産は多いほどよいのではないのですか。
所長:
いや、そうとは言えないんです。流動資産でも、現預金が多い分には問題ないのですが、売上債権や在庫は、手元の資金としては使えないため、これが多すぎると資金繰りが苦しくなるのです。
多望:
えっ、そうなんですか。
所長:
掛売りの場合、売上代金が現預金として入金されるまでにタイムラグがあり、その間、仕入代金の支払い、借入金の返済、給与や経費などの支払いが発生します。
たとえば、年間の売上高が3億円あるとして、1億5千万円の売掛金を抱えたとすれば、およそ半年分の売上代金が入金されていないことになります。すると、入金されるまでの間に発生する支払いのために、何らかの資金手当てが必要になります。
多望:
なるほど、だから資金繰りが苦しくなるのか。でも、在庫が多いとどうして資金繰りが苦しくなるんですか。
所長:
在庫は、将来の売上となる元手をいくら抱えているかを表しています。しかし、在庫そのものは現金ではありませんので、在庫が商品として販売され、その代金が入金されるまでの問は資金手当てが必要になります。
多望:
売上高に比べて売上債権や在庫を多く抱えることは、それだけ資金繰りが苦しくなるわけなんですね。
所長:
売上債権が大きすぎると、貸し倒れの危険率が高くなり、在庫が多いと売れ残りなどの危険性も高くなるため、経営上のリスクが高くなります。これは、金融機関から見ても要注意ポイントです。
多望:
資金繰りというと、銀行からの借り入ればかりを考えますが、それだけじゃないのですね。
所長:
売上債権は、得意先ごとの回収サイトが守られているかをチェックしてみてください。それと、在庫の中に、滞留在庫や過剰在庫が含まれていないかもチェックしましょう。

決算書を上手に活無しょぅ!

所長:
社長、次に貸借対照表の貸方の流動負債を見てください。流動負債には、買掛金や支払手形などがあり、短期に支払いが必要な金額がいくらかを表しています。御社の場合、仕入れに対して買掛金が少ないようですが。
多望:
うちは仕入単価を抑えるために、現金仕入れも多いんです。
所長:
現金仕入れよりも掛仕入れのほうが、支払いに時間的な余裕が生まれるため、資金繰りが楽になります。
ただし、多額の支払手形で資金繰りを回しているような場合は、売上が急激落ち込んだりすると、不渡りの危険が高くなるので要注意です。
いずれにしても、最終的には、買掛金も支払いが必要ですから、資金繰りをよくするためには、利益をしっかり出すことが大切なんですよ。
多望:
なるほど、貸借対照表をよく見ると、いろいろなことがわかってくるのですね。
所長:
今日の話は、ほんの一例ですが、貸借対照表も含めて決算書は、会社の健康状態がわかるカルテのようなものなんです。上手に活用して経営改善に役立ててください。

貸借対照表のイメージ
貸借対照表のイメージ

契約書への印紙の貼り忘れ等がないか点検してみよう!

契約書への印紙の貼り忘れ等がないか点検してみよう!

法人税の税務調査において、契約書や領収書への印紙の貼り忘れ等が問題にされることがあります。最近は、特に契約書が重点的にチェックされる傾向にあるようです。

印紙の貼り忘れがあった場合、故意や過失(うっかりミス)にかかわらず、「過怠税」として本来の印紙税額とその2倍相当額の合計額が徴収されます。

また、印紙に消印がされていないときも、その印紙税額と同額の過怠税が課せられます。

過怠税は損金にならないうえ、契約書は、印紙税額の大きいものもありますので注意が必要です。

契約書を点検してみましょう

契約書の印紙税の注意点
契約書の印紙税の注意点

中小企業経営者や自営業者でも入れる労災保険

中小企業経営者や自営業者でも入れる労災保険

中小企業の経営者や自営業者でも労災保険に加入できる制度があることをご存知でしょうか?
労災保険は、労働者(従業員)が業務中や通勤途上での事故や災害によるケガ、病気、障害等を補償する保険であるため、本来、社長や役員等は加入することができません。
しかし、中小企業経営者、一人親方、自営農家などであっても、′一定の場合には、労災保険への特別加入が認められます(労災保険の特別加入制度)。

労災保険の特別加入とは?

通常、経営者自身が業務中の事故等によってケガをした場合、その治療代等は全額自己負担(10割負担)になります(業務中の事故の場合は、健康保険が適用されません)。
しかし、労災保険に特別加入していれば、次のような場合、労災保険から補償を受けることができますので、事故等が発生しやすい業種・職種の人は、特別加入しておくと安心です。
①負傷した場合
②疾病にかかった場合
③障害が残った場合
④死亡した場合  等

○加入できる「中小事業主等」
①一定の労働者数(注)を常時使用する事業主
②上記①の事業主の家族従業員・役員など

(注)加入に必要な一定の労働者数
業種 労働者数
金融業、保険業、不動産業、小売業
50人以下
卸売業、サービス業
100以下
上記以外の業種
300人以下

○自営業者や自営農家、家内労働者などの場合
一人親方などの自営業者や自営農家、.危険度の高い作業を行う家内労働者でも、労災保険の特別加入の対象となる場合があります。


●個人タクシー、個人貨物運送業者等
●大工、左官、とび職等の建設業
●漁業(漁船での漁、水産動植物の採捕)、林業
●再生利用の目的となる廃棄物等の収集、運搬、選別、解体等の事業
●一定規模以上で耕作、栽培、畜産を行う自営農家
●プレス機械、研削盤、有機溶剤などを使用して作業を行う家内労働者
●国内の事業から、海外工場や現場、現地法人などに派遣される人  等々

※労災保険への特別加入の詳細については、最寄りの労働基準
監督署、または厚生労働省ホームページでご確認ください。
http://www.mhLw.go.jp/bunya/roudoukijun/kanyu.htmll

○加入するには?
加入には、全国の労働保険事務組合に保険事務を委託する必要があり、同組合を通じて
労働基準監督署へ申請します。

※労働保険事務組合とは、事業主に代わって労働保険料の申告納付その他労働保険に関する事務手続を行う団体です。

決算書は経営のカルテ①

社長が感じる兆候が決算書に表れる

所長:
売上は去年並みということですが、粗利益や営業利益が去年と比較して少なすざるということはありませんか?
多望:
いわれてみれば、確かにそうですね。
所長:
では、ちょっと、損益計算書を見てみましょう。損益計算書からは、売上はもちろんですが、売った商品の原価や売るためにかかった経費などがわかります。たとえば、仕入れや経費が増えていることけありませんか?
多望:
そういえば、最近、仕入価格が上がっているんです。そうか、だから売上原価が増えているんですね。
所長:
すると、仕入代金の支払いも増えているわけですね。今年、資金繰りが苦しくなっている原因の一つに、先ほどの売掛金の増加とこの仕入原価の値上がりが影響していると考えられますね。
多望:
そうか、決算書に原因を探るヒントがあるとはそういうことなんですね。
所長:
社長が何か感じると、その兆候が何らかの形で決算書に表れています。反対に社長自身が気づいていないことでも、すでに数字として表れていることがあるんです。だから、数字を読む力をつけておくと、経営の改善点がわかり、早めに手を打つことができますよ。決算書にもっと興味を持って、決算書は経営に役立つものだということを理解してください。

※財務及び収益の改善については次月号以降で解説します。

損益計算表のイメージ
損益計算表のイメージ