早いもので、平成26年も師走を迎えました。今年は、消費税の増税、円安による電気代や原材料価格等の上昇など、中小企業にとって、景気回復を実感しにくい年ではなかったでしょうか。そのような中で、自社のこの1年を振り返って、売上や利益を点検し、来年の目標や行動を考える参考にしましょう。
1 売上について
- 去年の売上と比べて・・・
(良かった 目標どおり 良くなかった)
- 売上目標、経営計画の数値と比べて・・・
(良かった 目標どおり 良くなかった)
[その理由を考えてみよう]
今年1年の売上の結果は、販売数量の増減によるものなのか、販売価格の変化によるものなのか等、その理由を考えてみましょう。
売上増減の原因の例
・消費税の増税が影響した
・売れ筋商品に変化があった
・主力商品の販売が伸びた(落ち込んだ)
・価格を改定(値下げ・値上げ)した
・大口取引が増えた(減った)
・異常気象、クレーム、流行、風評など特殊な事情の影響があった 等々
2 限界利益率について
- 昨年の限界利益率と比べて・・・
(上がった 変わらない 下がった) - 経営計画の数値と比べて・・・
(良かった 目標どおり 良くなかった)
[その理由を考えてみよう]
限界利益率の上昇は、企業努力で儲けが増えたことであり、反対に下降は、様々な要因による変動費の上昇などを意味します。
特に今年は、消費税の価格転嫁の問題や原材料価格の上昇など限界利益率の低下をもたらす諸事情がありましたが、その他の要因はなかったでしょうか。
限界利益率が下がった原因の例
・競合があり、価格を下げた
・値引販売が増えた
・消費税を転嫁できなかった
・原材料や燃料の値上がり
・コスト削減が限界にきている
・外注費が増えた
・不良品やロスが増えた 等々
3 固定費について
- 昨年の固定費と比べて・・・
(減少した 変わらない 増加した)
- 経営計画の数値と比べて・・・
(良かった 目標どおり 良くなかった)
[その理由を考えてみよう]
固定費は、人件費や地代家賃、減価償却費、支払利息、その他の経費など、売上の増減にかかわらず発生する費用です。その増加は利益を減少させる要因になります。
固定費が増加する原因の例
・不要あるいは休止している設備の維持管理に費用がかかった
・新たな設備を導入した
・人件費が増えた
・電気代等の諸経費の値上がり
・交際費・広告費・交通費が増えた 等々
4 来年の戦略と目標を立てよう
売上や利益の変化の要因分析をしっかり行うほど、来年の経営戦略や具体的な目標設定(経営計画)がより理にかなったものになります。