前回までは、日本政策金融公庫の制度融資の1つである中小企業経営力強化資金の特徴、続いて、利用できる要件についてお話しいたしました。
今回は、具体的な申し込みの流れについてお話ししたいと思います。
まずは開業・創業のプランが固まったら、以下の順番ですすめていきます。
1.認定支援機関(国が認定した中小企業等への支援機関)への相談
一般的には顧問税理士に依頼するケースが多いと思いますが、どの会計事務所が認定支援機関になっているかは中小企業庁のホームページから地域別に検索できます。
2.事業計画書の作成
こちらは日本政策金融公庫が指定する書式となっており、精度の高い内容が求められます。
項目としては7項目あり、1~5は、事業者が記載し、業務の現況や新商品の開発・新役務の提供内容、数値目標、行動計画等を書いていきます。
残りの6~7では、事業の新規性に対する認定支援機関の所見・評価等を記入します。
とは申しましても、数値目標の中には、総資産や自己資本等の予測金額も入れる箇所があり、なかなか素人では困難さを極めるため、実際は支援機関である会計事務所が大部分を代筆する状況です。
3.最寄りの公庫への申込
事前に本制度を利用したい旨を伝えておくと、いろいろと親身に相談に乗ってくれ、話がスムーズにいく場合が多いです。公庫の事業資金相談ダイヤルは 0120-154-505 (行こうよ!公庫) となっていますので、ご参考にしてみてください。
4.融資実行
いよいよ融資実行となります。もちろん審査次第では融資が減額されたり、断られる場合もありますのでご注意ください。
5.事業の進捗状況を公庫へ報告
実行されたらそれで終わりでなく、定期的に事業の進捗状況を公庫へ報告していく義務があります。
具体的には、年に1回事業計画進捗報告書を提出するのですが、こちらの書式も公庫のホームページから確認できます。
なお事業計画への記載が虚偽の内容であったり事実の仮装隠ぺいがあった場合は、事業者や認定支援機関が処罰を受けることになっています。
以上がおおまかな流れとなります。他の制度融資と比べてやや手間がかかりますが、金利等のメリットを考えますと、十分トライしてみる価値はあります。
当サポートセンター(うめもと会計事務所)でも相談に応じておりますので、ぜひお問い合わせください。